姉ちゃんとふたりでツーリングに行って、ちょっとえっちなことになってしまったので報告します。

うちの家族(両親姉俺)は全員がバイク好きだ。
バイクオタ一家って言われても仕方ない程だと思う。

父さんと母さんも、ツーリングクラブで知り合って結婚したって聞いてる。
今も、父さんはトラボン、母さんはSR400に乗っている。
そのかわりだかなんだか、車は「雨露しのげればいい」とか言って、かれこれ10年もののジムニーに乗ってる。

少し前、姉ちゃんが晴れて普通二輪を取得して、家族全員が二輪免許を取った。

一応、スペック紹介。
俺、リョウ、21才。
大学の2年。(少し計算があわない。)
ずっと中古のクラブマンに乗っていたが、ついこの間、バイトで貯めたお金で念願のダブロクを手に入れた。

姉ちゃん、麻衣、24才。
堂真理子似の小柄なポッチャリ体型で、俺的にはけっこうイケてると思う。
俺と同じ大学の院生で、ナントカ化学とかいう難しげな事をやっている。
せっかくカワイイ顔してるのに、理系の大学院でバイクなんか乗るんじゃ、嫁の貰い手が無いだろうと、心配されてる。
もっとも姉ちゃんは「ちゃんと彼氏だっているもん!」とか言ってる。
家族のだれも、まだ見たことはないわけだが…

そんな姉ちゃんが選んだのはブルーのZZR250。
コンパクトで取り回しも良さそうだし、小柄な姉ちゃんにピッタリだと思う。
実は俺が勧めたんだが、姉ちゃんは自分で選んだって言い張ってる。(ちょっとカワイイ。)

話を戻して、姉ちゃんが免許を取った次の土曜日、早速、バイクを買いに行った。
(もちろん、馴染みのショップで、前々から注文はしてあって、納車を免許日まで待ってもらってただけなんだが。)

姉ちゃんのバイクを受け取りに行くのに、俺が姉ちゃんを後ろに乗っけて行った。
それまでもそうだったが、姉ちゃん、後ろに乗ると緊張するみたいで、ギュッてつかまってくる。
さっきも書いたとうり、姉ちゃんはポッチャリで、オッパイもけっこうあるから、モロ背中に感じてしまう。
そして俺の神経もついついそっちに向いてしまう。
姉ちゃんのほうは全然意識してないみたいだ。

同じようにオッパイの感触を感じても、彼女を乗っけてるのとはまた違って、かえって意識してしまう。
やっぱり、『自分のもの』とそうでないものの違いだろうか…。
姉ちゃんがバイク買ってしまうと、「もう後ろに乗っける事もなくなるのかな」と、ちょっと残念な気もした。

バイクを買った次の金曜日の午後、姉ちゃん、なんだか機嫌が良くない。
バイクも買った事だし、天気も良さそうだし、もっとウキウキしてても良さそうなもんだが…
で、探るように声をかけてみた。
「姉ちゃん、どうしたの?せっかくバイク買ったのに、どっか行ったりしないの?」
すると姉ちゃん、眉毛の間に思いっきりシワを寄せて
「ひとりはやだっ!」
…やっぱり…俺から誘うのが正解だったんだ…。
まったく、24にもなって世話の焼ける姉ちゃんだ。
で、ソコにツッコむのはやめておいて、思いっきり脳天気に言ってみた。
「なぁんだ。ちょうどよかった。じゃあ明日、俺と付き合ってくれない?〇〇(彼女)とバイクで□□湖に行こうって言ってたのに、アイツ、急用でパーになったし。」

…姉ちゃんの機嫌が直りますようにっと…。
姉ちゃん、口を尖がらせたままで、それでも話には乗ってきた。
「そうなんだ?まぁ、いいけど…。どーせ彼女のかわりね…」
そうやって突っ掛かってくる姉ちゃんが、またちょっとかわいかったりする。

そして、どうせなら家族全員でツーリングに、それも一泊でってことになった。
母さんもすごい乗り気だったし、父さんも会社に電話かけたところOK。
上手い具合に、□□湖でロッジが一つとれた。

ところが…
夜遅くに父さんが浮かない顔で帰ってきた。
「すまん、ちょっとトラブルでな。明日は仕事だ。」
「え~どうして…って、仕事じゃ仕方ないわねぇ。そっかぁ…じゃあ、お母さんも明日はやめとくわ。あんたたち2人でいっといで。」
こういうわけで、姉ちゃんの初めてのロングツーリングは、俺と二人で1泊ってことになった。